Transfer device

搬送装置事例

未処理原板基板の自動搬送装置①

業界

半導体・電子

ワーク

基板

ワークサイズ

514×414mm 厚さ7μm

対応工程

搬送

特記事項

静電気対応、薬品対応

事例詳細

本事例では、「未処理原板基板」の搬送工程についてご相談をいただきました。対象となる基板は514×414mmというサイズに対し、厚みがわずか7μm(0.007mm)という極薄仕様であり、さらに製造工程で使用される薬品への耐性や静電気対策が必須となる過酷な環境下での自動化が求められていました。当社では構想設計の段階から深く関わらせていただき、難易度の高いハンドリング工程の最適化を実現しました。

本案件における最大の課題は、超薄板ゆえの「物理的な剛性の低さ」と、それに伴う「ハンドリングの困難さ」にありました。わずかな気流や物理的な接触で基板に折れやシワが発生しやすく、さらに製造工程で使用される薬品の影響や静電気による吸着のエラーも極めて高い状態でした。また、後工程では基板を「垂直(縦向き)」に保持して治具へ取り付ける必要があり、水平搬送から垂直保持への姿勢変更において、いかに精度を保ちながら基板の撓みを制御するかが、安定稼働に向けた大きな焦点となっておりました。

当社では、これまで培ってきた厚み0.04mm以下の薄物ハンドリング実績を土台とし、まず6軸ロボットを用いた精密な姿勢制御系を構築しました。水平状態で搬送されてくる基板に対し、独自の吸着・把持メカニズムによってストレスを与えず保持し、後工程の治具に適合するよう滑らかに「縦垂直へと姿勢を変換します。この際、基板間に挿入されている間紙(合紙)の確実な剥離とハンドリングを同時に行うとともに、静電気による貼り付きを抑制する高度な除電対策を各所に配置しました。

本システムの導入により、従来は手作業でも困難を極めていた極薄基板の安定搬送が可能となり、生産効率の向上と劇的な歩留まり改善を実現いたしました。特に「薄物ハンドリング」と「特殊環境対応」の両立、そして次工程へのスムーズな連携において、当社の知見が詰まった機構設計が大きく貢献しております。お客様からは「当社の複雑な工程特性を深く理解し、高精度な自動化を実現してくれた」と、その技術力に対して大変高い評価をいただきました。